展示物

40 鈴木照雄 鉄釉流掛大皿 1988年

 1948年に山形県で生まれた鈴木照雄は、大学時代に作陶の道を志し、現在まで独学で制作を続けてきました。
本作品は、昭和63(1988)年の日本民藝館展において奨励賞を受賞した作品です。縁から掛けられた黒釉が重力にしたがって流れ、飴色の器面に放射状の模様を生み出しています。その手法上どうしても完全なコントロールができず、いわば自然の力とも言うべき偶然性が作品に大きな魅力をもたらしています。材料に関しても身の回りにある天然の材料を用い、窯は薪窯を使用しています。鈴木は、材料、手法など隅々にわたって、人智の及ばない自然の力に深い畏敬を抱きながらその力と共に作陶に取り組んでいる作家です。

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