展示物

2-4『工藝選書』

『工藝選書』は、手工芸の各分野において注目した作品を紹介する為に柳が企画したシリーズであり、1942年から1943年にかけて発行された。三代澤が装幀を担当した『諸国の土瓶』、『日田の皿山』、『津軽のこぎん』の他には、『藍絵の猪口』、『雪国の蓑』、『木喰上人の彫刻』がある。本シリーズはいずれも柳の初期の代表的な作品を取り上げており、例えば『日田の皿山』では民藝運動ゆかりの窯元として知られる小鹿田焼が紹介されている。こうした民藝運動の方向性を示す初期の重要な書籍の装幀に、三代澤が携わっていたことは今後改めて注目されるべきだろう。

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