展示物

141. 飴釉指描ピッチャー (制作年不詳)

 弘光氏が型成形の他に、出西窯で主に担ったのはカップやピッチャーなどのハンドル(把手)付けだ。バーナード・リーチから直にハンドル付けを教わった彼は、以降「把手の弘光」と呼ばれる程に多くのハンドル付けを行った。ウェットハンドルと呼ばれるその技法は、水で濡らした手で土の塊を棒状に伸ばし、形を整えて、ボディに取り付けていく方法である。最初こそ一日二十、三十だったのが、繰り返すうちに手慣れてきて、一日五百個のコーヒー碗を仕上げたこともあったと振り返っている。

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