お知らせ

2018/09/20
「シンポジウム「バスケタリーと人類」」開催のお知らせ

【シンポジウムタイトル】バスケタリーと人類

【開催趣旨】
バスケタリーとは、線状の素材を編んだり組んだりしてものをつくる技術や、その技術によってつくられたものを指します。人類は、食糧獲得や運搬などを目的として、身近にある生態資源をどのように採取、加工してきたのでしょうか。そして、人類がバスケタリーを生み出すことによって、生活や行動はどのように変化したのでしょうか。
大阪日本民芸館における『民藝のバスケタリー――籠・笊・蓑――』展に合わせて、パレオ文化史学では、シンポジウムを開催します。展示場で出会うバスケタリーの美しさは、人類史における人間の叡智がうみだしたものです。先史時代から現代にいたる、世界各地の多様なバスケタリーに造詣の深い三人の話者に、バスケタリーからみえる人類の文化について、存分に語っていただきます。

主催:大阪日本民芸館・新学術領域研究(パレオアジア文化史学)「人類集団の拡散と定着にともなう文化・行動変化の文化人類学的モデル構築(課題番号16H06411、代表:野林厚志)
開催日:2018年11月3日(土・祝)
時間:13時30分〜16時20分
開催場所:国立民族学博物館・第4セミナー室(大阪日本民芸館向かい)
定員:60名(要予約・先着順)
お申し込み先・お問い合わせ先:大阪日本民芸館 TEL:06-6877-1971
聴講料:無料(ただし、大阪日本民芸館入館券が別途必要)

【発表者(発表順)】
関島寿子(かご制作者、多摩美術大学生産デザイン学科テキスタイル客員教授)
本間一恵(バスケタリーニュース編集人)
上羽陽子(国立民族学博物館准教授)

【コメンテーター】
中谷文美(岡山大学教授)

【司会者】
金谷美和(国立民族学博物館外来研究員)

【プログラム】
13時30分 開会挨拶:野林厚志(国立民族学博物館教授)
13時35分 趣旨説明:金谷美和(国立民族学博物館外来研究員)
13時50分 発表1 関島寿子「組織構造と使われる植物の種類と加工の関連」
14時15分 発表2 本間一恵「縄文時代のかごとその技術」
14時40分 発表3 上羽陽子「線状物を生みだす人類の知恵」
休憩 15分
14時55分 コメント 中谷文美(岡山大学教授)
15時10分 総合討論
16時20分 閉会

【発表者プロフィール】
関島寿子(かご制作者、多摩美術大学生産デザイン学科テキスタイル客員教授)
長年バスケタリーの実例を観察し、その造形的可能性を再発見し、植物素材を用いて、現代的な視点で立体を制作してきた。作品を個展や繊維造形の展覧会で発表するとともに、制作の実際をふまえた造形論や構造論を展開している。著書『バスケタリーの定式』(住まいの図書館出版局)、『Basketry』(英文)(Kodansha International)。

本間一恵(バスケタリーニュース編集人)
編み組みの構造に興味を持ち、バスケタリー作品の制作をしながら、かごのコレクションや関連記事の執筆をしてきた。低湿地遺跡からの編組品発掘が増加した近年は、先史時代のかごの復元にも携わる。著書『クラフトテープでつくる』 (日本ヴォーグ社)、共著『さらにわかった! 縄文人の植物利用』(新泉社) 。

上羽陽子(国立民族学博物館准教授)
専門は民族芸術学、染織研究。特にインドを対象として、つくり手の視点に立って染織技術や布の役割などについて研究。近年は、インド北東部アッサム地域のタケや野蚕の資源利用の現場で調査を進めている。近著に『インド染織の現場 つくり手たちに学ぶ』(臨川書店)。


チラシのダウンロードはこちらから
 


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【写真キャプション】
01_作品「組・織の間VI」 クルミ樹皮 2017年(提供:関島寿子)
02_個展 2018年 京都ギャラリー日日(提供:関島寿子)
03_佐賀県東名遺跡出土のかごの復元実験(撮影:あみもの研究会)
04_福岡県正福寺遺跡出土の復元品(復元・撮影:本間一恵)
05_インド北東部アッサムでのカゴづくり(撮影:2017年上羽陽子)
06_マダガスカル、ザフィマニリの編み素材の加工(撮影:2013年上羽陽子)

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